持家やご家族の住居が事故物件になってしまったら
「持ち家が事故物件になってしまった…。」「親戚が孤独死にあってしまった…。」
ほとんどの方が初めての経験だと思います。
何をすべきか分からない上に、スピードを要することですのでパニックになる方もいらっしゃいます。
今回は、オーナーさんやご遺族の方が、孤独死などで事故物件になった際に何をすべきなのかまとめました。
少しでも参考になれば幸いです。
特殊清掃業者にすぐ連絡を
結論ですが、できるだけ早く特殊清掃業者に連絡するようにしましょう。
理由は下記の二つがあります。
- 清掃が遅れると料金が高くなる
- 近隣トラブルになる
それぞれ解説いたします。
清掃が遅れると料金が高くなる
特殊清掃はスピードが大切です。
現場の状況に寄りますが、お亡くなりから清掃までの時間が短いほど、清掃費用が安くなる傾向があります。
逆に清掃が遅くなると、それまでに体液が床に染み込む、害虫が大量に発生する、死臭が充満するなどして、清掃の難易度が高くなります。
そのため、料金が高くなります。また、清掃にかかる時間も長くなります。
近隣トラブルになる
前述しましたが、清掃を実施が遅れると死臭が充満します。
事故にあった部屋だけでなく、隣の部屋にまで影響を及ぼすこともあります。
特に死臭は、強烈な臭いを発するので苦情・クレームに繋がりかねません。
ですので、事故物件になった場合はすぐに特殊清掃業業者に依頼しましょう。
中には「身内だけで片づけたい…。」「特殊清掃の料金が高いので自分で清掃したい…。」と思う方がいらっしゃいます。
<自分で清掃するのは絶対にやめましょう。
特殊清掃は専門の知識や道具が必要なので一般の方が清掃しても完全に綺麗なりません。
また、害虫や細菌による感染のリスクもありますので自分で衛生面的に非常に危険です。
必ず特殊清掃業者に依頼しましょう。
特殊清掃業者に依頼にするメリット
前述した感染リスクなどもあり、自分で清掃するのはおすすめできません。
特殊清掃が必要になった際は、清掃費用をケチることなく、専門の業者に依頼していただきたいです。
特殊清掃業者に依頼するメリットをまとめましたのでご確認ください。
- 完璧な消臭・清掃ができる
- 短時間で原状回復できる
- 遺品整理や費用品回収も実施してくれる
- 特殊清掃を依頼している間に別の作業ができる
完璧な消臭・清掃ができる
特殊清掃業者はオゾン脱臭機など、専門の機械・道具使って清掃します。
そのため、一般の方では除去できない汚れや臭いまで綺麗にすることができます。
特殊清掃の原状回復は「入居時の状態に戻す」ことを指しますが、専門の知識や道具なしの一般の方は現状回復することは不可能です。
短時間で原状回復できる
現場の状況によりますが、短時間ですと半日もかからず清掃が完了します。
また、知識や経験から作業の工程を把握していますので、無駄な作業なく迅速に清掃することができます。
一般の方が作業するより、確実に早く完了します。
遺品整理や不用品回収も実施してくれる
「特殊清掃のみ」を事業内容にしている清掃会社は少なく、遺品整理や残置物の撤去作業などを兼業している会社が多いです。
そのような会社には遺品整理などもまとめて依頼することが可能です。
特殊清掃を依頼している間に別の作業ができる
人が亡くなった時はお葬式や相続の手続きなど、ご遺族の方はバタバタすると思います。
ですので特殊清掃業者が清掃している間に、いろいろな手続きに取り掛かるようにしましょう。
特に、相続には通称90日ルールがあり、期限以内に相続の手続きを進めないといけません。
ご遺族の方はご自身で清掃をするようなまとまった時間は確保できないと思います。
ですので、必ず依頼するようにしましょう。
相続には通称90日ルールという、亡くなった方の死を知ってから90日以内に相続手続きを行わなければならないルールがあります。
90日を過ぎてまうと、亡くなられた方が負債を抱えていた場合、ご遺族の方が引き継ぐことになります。
資産・負債が完全に把握し、分配が決まっている場合は、90日以内に手続きを進めることができると思いますが、分配まで決まっていないケースがほとんどです。
相続手続きを迅速かつ正確に進めるためには、司法書士のご協力が最も重要です。
しかし、お客様は司法書士をゆっくり探す時間がないと存じます。
そこで当社(日本資産保全株式会社)ではお近くの司法書士をお客様にご紹介させていただきます。まずはご相談ください。
特殊清掃の費用はどれくらい…?
実際に清掃費用を依頼する際はどのくらいになるのでしょうか。
下記の表をご確認ください。
これから特殊清掃を依頼する方で、特殊清掃の平均費用を知りたい方や高額な請求をする悪徳な業者を回避する方法を知りたい方は下記のページをご覧ください。
参考:特殊清掃の料金相場・追加費用が請求される事例・作業内容【ぼったくり業者に騙されないために…】
間取りごとの料金目安
間取りごとの料金です。部屋が広いほど料金が高くなる傾向があります。
亡くなった部屋の隣の部屋まで死臭や体液が到達している場合があるからです。
そのため、亡くなった部屋のみでは消臭や清掃が完全にできない場合があり、料金が高くなります。
1R・1K | ¥38,000~ | 1DK | ¥60,000~ |
---|---|
1LDK | ¥80,000~ | 2DK | ¥110,000~ |
2LDK | ¥130,000~ |
2LDK | ¥130,000~ |
3DK | ¥150,000~ |
3LDK | ¥180,000~ |
4LDK | ¥220,000~ |
作業内容ごとの料金目安
特殊清掃や除菌など項目ごとの料金です。
死臭の強さによってはオゾン脱臭機を連日で稼働させないといけない場合や、残置物の量によっては2tトラックが複数台必要になることもあります。
作業員の人件費 | ¥20,000~ |
---|---|
床上清掃 | ¥30,000~ |
除菌剤・消臭剤の散布 | ¥13,000~ |
オゾン脱臭機稼働費 | ¥30,000~(1日あたり) |
残置物回収費用 | ¥50,000~(2tトラック相当量) |
上の表に掲載している料金は一部です。お部屋の状況によってはリフォーム費用など発生いたします。
また、家具や家電など状態によっては買取をしてくれる清掃業者もあります。
そのため、特殊清掃の料金が少しだけ安くなる場合があります。
特殊清掃の流れ
特殊清掃は基本的に下記の順番で進行していきます。それぞれ解説いたします。
- 複数の清掃業者へ連絡する
- 現地お見積り
- 特殊清掃の実施
- 立ち合い確認・ご精算
1.特殊清掃業者へ連絡をする
まずは特殊清掃業者に連絡し、どういった経緯で事故物件になったか、清掃業者に対応してほしいこと(特殊清掃、遺品整理、残置物撤去など)をお伝えしましょう。
また、現地のお見積りの日程も調整してください。お見積りの日程はできるだけ早い日付にするようにしましょう。
前述しましたが、特殊清掃はご遺体の発見から清掃が迅速に行われるほど、清掃料金が低くなる傾向があります。
清掃が遅れてしまうと、体液が床に染み込み清掃の難易度が上がり、死臭が充満し近隣トラブルが発生する可能性もあります。
そのため、できる限り早い日付に清掃を実施できるよう、日程を調整しましょう。
2.現地見積もり
現地へ特殊清掃業者が訪問し、お見積りいたします。
複数の特殊清掃業者から一番信頼できる特殊清掃業者さんを選びましょう。
3.特殊清掃の実施
特殊清掃業者さんを選んだら、契約し清掃を実施いたします。
お客様によっては遺品整理や残置物の撤去などご依頼する場合があると思います。
それらの作業も同時に実施いたします。
4.立会い確認
作業終了後、現場を確認していただきます。 問題なければ、ご精算し完了です。
お客様の声をご紹介
当社の清掃の事例をご紹介いたします。
実際のお写真を使用していますが、配慮の上モザイク処理を行っております。
特殊清掃のみのご依頼
作業内容
ユニットバスのトイレでお亡くなりになり、ユニットバス全体の清掃及び・生活用品の撤去作業
作業内訳(税込み)
- 特殊清掃一式:¥38,000
- 人件費(¥12,000)×2人:¥24,000
- 合計金額:¥62,000
お客様の声
亡くなった祖父のためにもできるだけ早く清掃できる業者を探し、LINEならすぐに返信もらえるとのことで相談をしました。
今日中に作業してほしいと無理なお願いをしましたが、快く引き受けていただき、丁寧で綺麗に清掃してくださりました。
祖父が未練を残すことなく、天国に行けたと思うと、日本資産保全には感謝しかありません。
特殊清掃と不用品回収のご依頼
作業内容
トイレにてお亡くなりになり、トイレ全体の清掃及び消臭。また、部屋全体の不用品の回収
作業内訳(税込み)
- 特殊清掃一式:¥38,000
- 人件費(¥12,000)×4人×4日:¥192,000
- リサイクル家電回収費用 5点:¥15,000
- 2tトラック3.5台(1台¥50,000):¥175,000
- 合計金額:¥462,000
お客様の声
突然祖母が亡くなった連絡を聞いたが、遠方に住んでいるためすぐに直接立ち会えない状況でした。
メールで状況を説明するとLINEのほうが連絡がスムーズに進むのとのことで、途中からLINEで相談をしました。
私の事情を理解していただき、鍵を郵送して依頼しました。
後日、おそるおそる確認したら綺麗になっており、日本資産保全に任せてよかったと心から思えました。
特殊清掃及びゴミ屋敷清掃、不動産買取のご依頼
作業内容
フローリングでお亡くなりになり液体が床下まで漏れており、床下解体作業が発生。不用品の回収も実施。ご依頼者さまのご相談により不動産の買取
作業内訳(税込み)
- 特殊清掃一式:¥38,000
- 人件費(¥12,000)×4人×5日:¥240,000
- ゴミ屋敷清掃(1LDK):¥269,000
- 2tトラック4台(1台¥50,000):¥200,000
- 不動産買取価格:¥5,000,000
- 差し引き:¥4,253,000
お客様の声
住んでいた方の親族がいらっしゃらなかったため、物件オーナーの私が依頼しました。
物件を買い取れないか相談したたころ、相場より安い値段でならと快く引き受けてくれました。
結果的に、物件を買い取ってくださった金額と清掃費用を差し引いてプラスになったので良かったです。
丁寧な現状回復が必要ない場合
オーナーの方向けの情報ですが、丁寧な原状回復が必要ない場合があります。
2点ありますのでご確認ください。
- 事故物件を更地にする場合
- 専門の業者へ売却する場合
事故物件を更地にする場合
孤独死などで事故物件になると、どうしても不動産の価値が下がります。
また告知義務も発生し、次に入居する方に事故があったことを説明しないといけません。
そのため、物件をできるだけ高い値段で手放したいと思う方も多いです。
「丁寧な特殊清掃費用+物件の売却額」と「簡単な特殊清掃+物件の解体費用+土地の売却額」を比べてみましょう。
特に後者の方が利益が見込める場合は、特殊清掃を最低限で実施しても問題はありません。
専門の業者へ売却する
特殊清掃を行う前に、専門の買取業者へ直接売却することも検討しましょう。
専門の買取業者なら、凄惨な状況であっても清掃することなく買取が可能です。
当社は該当しません。特殊清掃費用は依頼者さまにご負担いただき、物件の売却額と相殺することは可能です。
まとめ
今回は事故物件になった時、どのような対処をしたらよいかまとめました。
特殊清掃が必要になったオーナーやご遺族の方はこの記事が少しでもご参考になれば幸いです。