「近くにゴミ屋敷がある…。」なんで片付けしないの?」
この記事ではなぜゴミ屋敷を作ってしまうのか、住民の心理状態はどのようになっているのか、解説します。
中には心の病気を抱えている場合も…。
また、ゴミ屋敷から抜け出す方法もまとめています。
ぜひ最後まで読んでくださいね。
ゴミ屋敷を作る人の心理
ゴミ屋敷を作ってしまう人の心理状態は主に下記の6つが考えられます。
- 孤独を感じている
- もったいないから捨てられない
- 買い物が好き
- 汚いものに触れない
- 無気力になっている
それぞれ詳しく解説します。
孤独を感じている
周囲に知り合いがおらず、一人で生活していると孤独感が強くなります。
孤独感を少しでも和らげようとゴミで周囲を埋めようとする心理が働きます。
親しい人・家族との死別や喪失感など孤独を感じるきっかけは人それぞれです。
もったいないから捨てられない
ものを捨てるのがもったいない、有効活用しようと思っている人は不要なものを捨てられずゴミ屋敷を作ってしまうことがあります。
ものに対して愛着がわきやすい人はこのような心理状態になることが多いです。
買い物が好き
単純に買い物が好きなケースもあります。
不要なものは捨てるが、それ以上にものを買ってくると、時間が経てばものが増えていきます。
最終的にはものであふれてゴミ屋敷となってしまうのです。
またストレス発散のために、ものを買いすぎてしまう人も…。
必要以上にものを買ってしまう人は買い物依存症の可能性もあります。
汚いものに触れない
ゴミやほこりなど汚いものに触ることができず、結果としてゴミ屋敷を作ってしまいます。
ゴミの認識はできているのですが、潔癖症などでゴミに一切触れず放置してしまいます。
ゴミが周囲に溜まっていくことよりも、ゴミを触る方がハードルが高いことだ感じています。
無気力になっている
極度のストレスや虚無感で周囲のことに意欲や関心が湧かなくなり、ゴミ屋敷を作ってしまいます。
特にセルフネグレクトの症状が現れた方が周囲にいる場合は要注意です。
最悪の場合、自殺に踏み切ったり、孤独死に至ったりすることもあります。
セルフ・ネグレクトとは、「健康、生命および社会生活の維持に必要な、個人衛生、住環境の衛生もしくは整備又は健康行動を放任・放棄していること。」と定義されています。
分かりやすくいうと「自分に対しての意欲や関心が全くない状態」のことです。
健康状態や、掃除、ゴミ捨てなど自分の生活に関わる関心が亡くなり、それらのことを一切しなくなります。
セルフネグレクトの症状が現れた方は健康・衛生状態が悪くなる、必要な治療や手助けを拒否するなどの特徴があります。
ゴミ屋敷を作る要因
ここまで読んでゴミ屋敷を作る人がどんな考えなのか、心理状態を理解できたかと思います。
では、ゴミ屋敷を作る心理に至ったのは、どんな要因があるのでしょうか。
片付けが苦手
片付けに苦手意識がある人は、掃除をする習慣がない場合があります。
ゴミが溜まっていき、自分で掃除ができる量を超えてしまうと、片付けを諦めてしまい、ゴミ屋敷を作ってしまうことも…。
片付けへの意識や片付けの能力が低いことが要因にあります。
過度なストレス
大きなストレスがかかってしまうと、今までできていたことが急にできなくなってしまいます。
例として、お風呂に入れなくなったり、朝起きることができなくなったりします。
ゴミを捨てる意欲がなくなるのも症状の一つです。
認知能力の低下
高齢になると認知症を患い、認知力が低下してしまいます。
そのため、ゴミが部屋にあっても、ゴミとして認識できなくなることも…。
また、ゴミを捨てる方法を忘れてしまい、捨てることができず溜まっていくこともあります。
心の病気の可能性も
ゴミを捨てられない要因に心の病気を抱えている可能性もあります。
ゴミ屋敷を作ってしまう心の病気は下記にまとめました。
先にまとめた認知症やセルフネグレクトも心の病気のひとつです。
- セルフネグレクト
- 認知症
- うつ病
- 統合失調症
- ため込み症
- 買い物依存症
- 強迫性障害(OCD)
後述していますが、心の病気かなと思ったら医師にすぐ相談するようにしましょう。
親しい方は一緒に病院に行ってあげてください。
ゴミ屋敷を放置するリスク
ゴミ屋を放置するとどうなるのでしょうか。
ここからはゴミ屋敷を放置した時に起こるリスクをまとめています。
特に最後にまとめている行政代執行は避けるようにしましょう。
悪臭が発生する
ゴミ屋敷には腐敗した食べ物や、食べかけ飲みかけの飲食物などの生ゴミも放置されています。
生ゴミを放置することで、強烈な悪臭を発生させてしまいます。
家の外に臭いが漏れ出し、近隣の方から苦情がくるなどトラブルの原因になることもあります。
害虫が発生する
前述した生ゴミなどを放置することでゴキブリやハエなどの害虫が発生します。
また、ネズミや野良猫なども集まってくるので衛生環境が非常に悪い状態になります。
害虫・害獣は近隣の住居に侵入することも…。
悪臭同様に近隣トラブルに発展することもあります。
火災の原因に
ゴミ屋敷では掃除をしないために大量のホコリが溜まってしまいます。
特にコンセント周りはホコリに注意しないと火災につながります。
また、生活スペースにゴミが散乱していますので、タバコや蚊取り線香などの小さな火種がゴミに引火する可能性もあります。
損害賠償請求をされることも
ゴミが家の外や道路にまで溢れている場合は通行人の妨害になってしまう場合があります。
また、ゴミが近隣の方の敷地まで溢れたり、悪臭や害虫による健康被害が発生すると損害賠償請求をされる可能性もあります。
行政代執行
ゴミ屋敷を放置し続けると、行政代執行が行われます。
行政代執行とは自治体が強制的にゴミを処分することです。
自治体は近隣住民のさらなる被害を防止するために、ゴミ屋敷を清掃しなくてはいけません。
行政代執行で発生した清掃費用はゴミ屋敷の住人に請求されますが、数十万~100万円かかると言われています…。
自分でゴミ屋敷清掃の業者に依頼した方が安く済むことがほとんどです。
心理状態を変え、ゴミ屋敷から抜け出すには
知り合いや周囲の人がゴミ屋敷に住んでいる時、どのようにしたらゴミ屋敷から抜け出すことができるのでしょうか。
また、再発させないためにどのような心理状態に変えたら良いのでしょうか。
下記の4つの方法をご紹介します。
- コミュニケーションをとる
- 綺麗な部屋に住んでもらう
- ゴミを捨てる習慣をつける
- 心の病気は医師に相談する
コミュニケーションをとる
ゴミ屋敷を作ってしまう人は、一人暮らしで相談相手や話相手がいない方がほとんどです。
精神的に孤独になっているので家族や身内の方はコミュニケーションを取ってみましょう。
孤独感を少しずつ和らげることが大切です。
また、コミュニケーションを取った際に、一緒にゴミを捨ててあげましょう。
周囲の人がゴミを捨てるように促しても、通じない場合があります。
ですので、積極的なコミュニケーションと一緒にゴミ捨てを手伝うことで本人もゴミを捨てる意欲が湧いてきます。
綺麗な部屋に住んでもらう
ゴミ屋敷に住んでいる方は膨大なゴミに圧倒され、片づける気力がなくなっています。
ですので、ホテルや片付いている部屋などに招待し、しばらく生活してもらうことが効果的です。
客観的に自分の部屋をみることができますし、ゴミのない生活の快適さに気づくことができるかもしれません。
ゴミを捨てる習慣をつける
ゴミ屋敷に住んでいる方は、ゴミを捨てる習慣がありません。
また、ゴミ箱を置いていないことがほとんどなので、部屋の目に付くような分かりやすい場所にゴミ箱を置くようにしましょう。
さらに、毎日決まった時間に15分だけゴミを片づける・掃除をするように決めることをおすすめします。
15分を過ぎた場合は、その日の掃除はストップして、続きは明日にやりましょう。
このように習慣化していくことでゴミは少しずつ減っていくでしょう。
心の病気は医師に相談する
上記3つのようなことを実践しても、心の病気の影響で解決できない事や再発してしまうことがあります。
少しでも「病気が原因かも…。」と思う方は医師に相談しましょう。
病気だと判明すれば、原因やケアの方法が分かるので根本の解決に繋がります。
まとめ
今回はゴミ屋敷を作ってしまう人の心理状態や要因などをまとめました。
周囲にゴミ屋敷に住んでいる人がいる場合は少しでも気をかけてください。
また、いざ片付けをしようと思っても、ゴミ屋敷はとても一人では難易度が高いです。
身内で片づける場合は時間と労力を大量に奪われてしまいます。
ですので、多少お金を使ってでも、ゴミ屋敷の清掃業者に依頼するのがおすすめです。
行政代執行よりは安く収まることがほとんどなので、すぐにゴミを処理したいと思う方は依頼しましょう。
下記ページに失敗しない清掃業者の選び方をまとめています。
ぜひ読んでみてください。